ドイツの売春宿閉鎖で数千人の外国人売春婦がホームレス化

新型コロナウイルスによるロックダウンで、各国の性風俗店や売春宿が閉鎖されている。性風俗が新型コロナウイルス感染のハブになる可能性というのは筆者が1月時点で指摘した通りであり、ここ数日で日本でも飛田新地など営業停止の動きがあるようだ。新型コロナウイルスにおける性風俗控えも明らかに起こっている。

日本も表面的にはキャバクラやスナックなどがクラスター感染が多発する例だとなっているが、風俗嬢などのツイッターでの訴えを見る限りにおいて、性風俗店での感染も多発しているのだろう。「感染経路不明」の中には性風俗店に行った患者が一定数存在すると思われるが、恥ずかしくて言えないだけである。

さて、売春が合法であるドイツでは、売春婦は売春宿に1日90ユーロほどを支払い、そこで客の相手をするビジネスが自営業者として認められている。当然、彼女らは納税しており、パンデミックにおける今回の売春宿閉鎖により、失業給付の対象となっている。

しかし、中には違法に働く売春婦も存在する。ロイター通信によると、ドイツの売春婦10~20万人のうち、8割はブルガリア人・ルーマニア人・ポーランド人・ウクライナ人である。違法労働者も外国人が多く占めると考えられ、こうした売春婦は税金を誤魔化しているので当然「失業」による公的助成を受けようにも受けられない。

Reuters, “Sex workers stranded in Germany as coronavirus shuts brothels”, 3 Apr 2020

そしてこうした売春婦は売春宿を仕事場兼住居としているので、売春宿の閉鎖により数千人のホームレスが発生することになった。帰国しようにも国境閉鎖で帰れない状態だからだ。

自己責任と言えば自己責任だが、治安や防疫上の問題が懸念される。HureやFotze(いずれもドイツ語で「(軽蔑的な意味での)売春婦」。一般的な用語はProstituierte。)の検索数は減少しているが、別にゼロではない。このような状況下でも需要は一定数存在するので、路上でリスクを負って客を取る売春婦は多く存在するようである。

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