大麻かマリファナか新しい名前か

何かを売る上で「名前」は大事である。葉緑体を持つのに動く有名な鞭毛虫をミドリムシと呼ばず英語でユーグレナと呼んだり、処刑場や洪水地域を想起させる地名を○○台と変えたり、良くないイメージを刷新する上で名前を変更することはマーケティングにおいて非常に大事だ。

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海外で合法化が進む大麻においても、同様に新しい名前をつけようとする議論が起こっている。大麻は英語圏では、通俗的な名称としてマリファナ(marijuana)と呼ばれることが多いが、人種差別的な意味合いで批判されることも多い。

一説では、marijuanaという言葉はアステカ言語の”Maria y Juana”(売春宿)が元となっており、ブラジルからニューオリンズ(ジャズの発祥地)に到着した船を通して大麻文化が黒人に普及したと言われる。

参考:ギガジン「「マリファナ」という呼び名は人種差別的で廃止すべきなのか?」2018年2月12日

ただでさえ麻薬はイメージが悪く、場合によっては人種差別と批判されることからカンナビス(cannabis)と呼ばれることも多い。こちらは言葉自体にはネガティブな意味合いを含まないが、一般的にイメージが良いとも言い難い。

では第三の名前だが、現時点では有力な名称候補が無いようである。しかし、大麻が合法な国においても新しい隠語がどんどん生まれているという。

昔から英語圏では、大麻のことをweed(雑草)やgrass(芝生)やpot(スペイン語で大麻の葉potiguaya)など多くの呼び名が存在する。日本で鹿肉を紅葉、猪肉を牡丹や鯨肉と呼ぶようなものである。

海外で合法化が進んでいるにも関わらず、

  • My Brother
  • Shoes
  • Queen Ann’s Lace

など多くの俗語が登場しているようだ。

Queen Ann’s Laceというのは洒落た名前だ。Queen Annはイングランド王国・スコットランド王国最後の女王アンを指す。(その後両者が合同して現在のイギリスの基礎となるグレートブリテン王国となる。)Laceはレース紐などのレースである。

恐らく麻が連想する「紐」が語源であり、Shoes(靴)も同じ系統の連想で生まれた俗語ではなかろうか。

どういった名前が定着していくのか、或いは既存の名前がそのまま使われるのか(悪いイメージが無くなっていく)は分からないが、マーケティングにおいては非常に興味深い内容である。

参考文献:Green Entrepreneur, “The New, Cool Term For Cannabis? It’s Still Up For Grabs.”, 23 Jul 2019

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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