ベトジェットエアが新たに日本ーベトナム間の5路線の運行開始を発表するなど、今後日本からもダナン観光が増えてくると思われる。既に海外ではダナンは人気旅行先の一つで、当サイトでも(筆者の注目により)何度も取り上げているダナンだが、本格的にダナン観光ブームが起こるかもしれない。
Googleによる2020年の旅行先トレンド
まず、Googleが先日発表した2020年の旅行先トレンド(Trending Destination in 2020)でダナンが1位となったことは重要である。
これは、Googleホテル検索において、2018年に検索された「2019年の旅行日」についての目的地や回数の知見を元に、同様に2019年に検索された「2020年の旅行日」に適用して作られたトレンドである。上位は以下の通りである。
- ダナン(ベトナム)
- サンパウロ(ブラジル)
- ソウル(韓国)
- 東京(日本)
- テルアビブ(イスラエル)
- マルセイユ(フランス)
- ウィーン(オーストリア)
- バンコク(タイ)
- ドバイ(アラブ首長国連邦)
- パース(オーストラリア)
ダナンの他にもアジアではソウルや東京、バンコクなども名を連ねている。このランキングでは「最初に興味をもって検索する場所」というところに着目されているので、元から観光地として定着しているパリなどが上位に入っていないのはこれが理由である。そういう意味で、ダナンは今最も注目されている観光地であると言って良い。
ややダナンでは観光投資が過熱し過ぎてホテルが過剰供給であるという話があったが、それが緩和される可能性もある。
中東情勢によるインドからの観光客増加
タイ政府観光庁(TAT)は、中東情勢の影響によりタイへの観光客が増えるのではないかという見込みを示している。2019年はインドからドバイを訪れた人は210万人に達し、(経由も含め)人気の旅行先の一つだが、中東情勢によりドバイを避けてタイに向かうのではないかというのが同庁の予測である。
Vietnam+, “Thailand awaits Indian tourist surge on US-Iran tension”, 14 Jan 2020
ダナンと言っているのにタイの話をするのは何故かと思うかもしれないが、これはタイに限らない話である。
2019年にインドからの観光客が増えた上位3ヶ国にベトナムは入っており、
- タイ:45.9%(51万人)
- 台湾:29.8%(92.7万人)
- ベトナム:27.7%(16.9万人)
と前年比27.7%増となっている。
Vietnam+, “Indian tourists to Vietnam increase”, 10 Jan 2020
現時点ではインドからタイへの入国者に課される2,000バーツのビザが免除されていることで、タイは断トツの成長率となっている。しかし、ベトナムへのインド人観光客は5年平均で26.7%成長しており、どんどん伸びていると言える。目下では景気後退により映画館に引きこもる心配もあるが、中長期的な趨勢として伸びていくのは間違いないだろう。