世界遺産登録20周年を迎えるホイアンとチケット改革

ベトジョー紙によると、ベトナム・ホイアンの旧市街は、世界遺産登録20周年を迎える記念として、12月4日に旧市街および陶磁器村の入場料を無料とする。

参考:ベトジョー「ホイアン:12月4日は旧市街が入場無料、世界遺産登録20周年で」2019年11月26日

CNNの「アジアで最も美しい都市13選」など、ホイアンは最近の観光系ランキングなどには必ずと言って良いほど登場する。筆者も好きな都市の一つで、日本からの観光客も増えている。

一方で旧市街の規模の割に観光客が多すぎるので所謂オーバーツーリズムの問題が発生している。その点に関して当サイトでも何度か取り上げているが、以前紹介したチケット制度が変わるようである。

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上の記事にある通り、従来は5枚綴りや10枚綴りのチケットを購入し、博物館や歴史的な民家などに入場する際にもぎるという形を取っていた。旧市街の中は自動車の通行も禁止しており、これ自体は人の往来を抑える上で良いと評価しているが、やや煩雑さなどの問題はあった。

新しいシステムでは、入場チケットのバーコード化を行うようで、旧市街の観光地21箇所に設置された入場ゲートでチケットにあるバーコードをスキャンすることで入場管理を行うようである。また、チケットには観光客の顔写真や氏名なども表記される。総投資額2,800万円で2020年6月まで施行期間、2021年1月に正式運用開始予定となっている。

参考:ベトジョー「世界遺産ホイアン旧市街、入場チケットをバーコード化」2019年11月25日

これらにより、

  • 入場管理の簡素化
  • 統計データの取得
  • チケットの転売、譲渡の抑止

などが見込まれると考えられる。

現状では各所の入口にチケットのもぎりを置いて入場管理をしているので、それだけ人手が必要であり、かつ、入場管理もスムーズではない。入場管理が簡素化されれば、これらの問題が是正される上、人と紐付いたデータも取得でき、観光政策などにも利用できる余地が大きい。

チケットに顔写真や氏名なども印刷するのはカンボジアのアンコールワットなどでも行われており、それほど突拍子も無いやり方でもない。半券方式になっているので従来は転売や譲渡などの問題もあったと思うが、そうした問題も是正されるだろう。たったの2,800万円でできるということであれば、投資効果はかなり高いと思われる。

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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