ベトナムのハノイは深刻な交通渋滞に悩まされており、その一環として三輪の自転車タクシーであるシクロ(Cyclo)を禁止する可能性が報告された。
以前伝えた通り、ハノイは2030年までにバイクの乗り入れを全面禁止し、バスなどの公共交通機関を拡充させる方針である。
シクロは冒頭画像のような乗り物であり、元々は市民の足としてよく使われていたが、今は専ら観光客の乗り物であり、似たような乗り物はアジア各地に存在し、観光客が多く乗っているのを見かけることができる。
ハノイ市人民委員会は、2017年の「交通渋滞と汚染を防止するための車両管理に関する決議」の進捗状況報告書を提出し、それに商品や乗客を運ぶ三輪車やシクロを禁止する可能性が示された。
現在、ハノイでは食品や商品をスーパーマーケットや市場などに配送する車両は夜間にしか走ることができない。今回更に、退役軍人や障害者が使用するシクロは、安全で環境に優しいことを認証するために登録が必要になった。
また、ハノイ市はこうしたシクロのドライバーの保障や転職支援なども検討している。
観光資源として反対する人はいるかもしれないが、大抵はこの種の観光客向けのシクロはボッタクリであり、団体客が大量にシクロに乗っている場合など、道路を大量のシクロが走っている状況は多く、交通渋滞を悪化させるだけなので、この方針は良いと思われる。
参考文献:VN Express, “Hanoi considers banning cyclos to combat congestion”, 5 Dec 2019