ハノイのバイク全面禁止が早まるかもしれない

2017年にベトナムの首都ハノイで、2030年までにオートバイによる市内乗り入れを禁止する方針が決まった。11日にNguyen Duc Chung議長は「公共交通システムが改善すれば、バイクの禁止時期を前倒しすることができる」と2030年よりも前に禁止する可能性を示した。

人口770万人もいるハノイ市には600万台の自動車とバイクが登録され、他の州から200万人がバイクで乗り入れ、更に警察や防衛関係で100万台が走る。

自家用車やバイクの必要性を減らすため、工業団地と住宅地を結ぶバスなどの公共交通機関の拡大を計画するとしている。更に1~2kmまでの距離の移動は自転車を利用することを推進する。

ハノイではオートバイによる渋滞や大気汚染が深刻化している。バイクの乗り入れを禁止するという方針は、中国の幾つかの都市での先行事例や、ヨーロッパの多くの都市で2022年までにガソリン車を禁止するといった政策がモデルとなっている。

計画には新規のバイク免許の発行の停止などの急進的な内容も含んでいる。また、ハノイ郊外のThanh Xuan地区の2つのルートでバイク禁止の実験を行う方針を発表している。

環境保護や渋滞などで政策に賛成する市民もいるが、現時点で公共交通機関の整備が不十分であり、またバイクが安い(自動車は高くて買えない)市民も多く、反発も強い。

確かに今のベトナムは交通網がごちゃごちゃであり、バイク無くしては難しいと思えるかもしれないが、筆者としてはバイクの全面禁止は可能であると考えている。というのも、例えば数年前まではベトナムでは「クラクション大国」だったが、徹底的な取締りにより、今は道路はかなり静かになった。

クラクション大国というのは、嘗てのベトナムは、「少しでも車が停止するとクラクションを鳴らし続ける」という大変やかましい文化があった。赤信号で停まっている間など、鳴らしても無意味な状態であってもだ。

それが今や昔に比べたら考えられないほど手癖が良くなっているのだ。バイクの乗り入れ禁止は、クラクションよりもハードルが高いものではあるが、今後インフラ開発も進んでいくので、計画の前倒しは有り得るだろう。

参考文献

VN Express, “Hanoi may ban motorbikes ahead of 2030: city chairman”, 12 May 2019

CNN「ハノイ市、バイク乗り入れ禁止へ 2030年までに」2017年7月9日

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