勢いが止まらないジョリビー:次世代のケンタッキーともマクドナルドとも

フィリピンの外食最大手ジョリビー・フーズ(Jollinee Foods Corporation)<JFC:PM>の成長が止まらない。NNAによると、ジョリビーの2018年決算は、売上高が前年比20.6%増の1578億ペソ(約3,360億円)、当期利益が17.1%増の83億ペソ(約177億円)だった。2018年4月に子会社化した米国のスマッシュバーガーを除いても16.6%の売上増である。

安定した成長を牽引しているのは積極的な店舗展開である。メインとなるJollibeeは2018年はフィリピン国内に317店舗、海外に180店舗の新規出店を行った。(現時点でフィリピンに約900店舗、海外に約300店舗)

海外ではベトナム、アメリカ、中東(UAE、サウジアラビア、バーレーンなど)に出店しており、2018年には英国やマレーシアにも出店した。中華料理チェーンや焼き鳥チェーンなど14種類のブランドを展開し、延べ21ヶ国に進出している。

今後の出店計画も進んでおり、今後5年間で米国に100店舗、カナダに150店舗、最近の報道では10年以内にマレーシアに100店舗などの新規出店が予定されている。

元々はフィリピンのアイスクリームパーラーとしてスタートしたジョリビーだが、現在はフライドチキンやハンバーガーなどを提供するファストフード店として成功し、次世代のケンタッキーだかマクドナルドだかとも呼ばれる。(マクドナルドがフィリピンで勝てないのはジョリビーのせいだと言われる。)

現時点で全世界で11番目の外食企業であり、今後5番目以内にまでの成長を目標としている同社だが、その特徴は「展開国に合わせた味付け(ローカライズ)」である。

「ジョリビー」を日本語でGoogle検索してみると以下のような関連キーワードが出てくる。

Googleで「ジョリビー」を検索した際の関連キーワード
(2019年2月26日)

第一に「ジョリビー まずい」である。しかし、これはジョリビー本家のフィリピン料理が「かなり甘め」であり、日本人がケンタッキーなどの感覚で食べると口に合わないというのが筆者の正直な感想である。

一方でジョリビーはベトナムにも80店舗以上あり人気が高い。ベトナム人はグルメと言われ、ベトナム料理も日本人の口にあいやすいものが多いが、実際にベトナムのジョリビーで食べてみると、ナンプラーが効いたエスニックな味付けが特徴でベトナム人の嗜好に合わせていることが分かる。また、米国の店舗で食べたことが無いが、ニューヨーク・タイムズ紙によればかなりスパイシーであることが分かり、フィリピンともベトナムとも違う味付けであることが分かる。

メニューの特徴としては、他にスパゲッティやライスのセットメニューが充実しているという点だろうか。KFCだとマッシュポテトやビスケットといった炭水化物のサイドメニューもあるが、ジョリビーの場合は東南アジア出身の食文化に合わせたセットメニューが多いのが特徴だ。(アイキャッチ画像はジョリビー公式サイトより引用)

ちなみに他の関連キーワードである「ジョリビー 日本 オープン」や「ジョリビー 日本 いつ」といったものが多いのは、2015年に「2017年までに」日本進出検討の情報が出て以来、2016年に「2018年までに」、2017年に「2019年までに」と情報がアップデートされ続けており、他国での積極的な展開とは違い、日本への進出の計画は進まないようである。

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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