2020年にプラス成長する国はどこか

なぜベトナムはエマージング市場ではなくフロンティア市場なのかで、ベトナムは新型コロナウイルスの封じ込めに成功し、2020年に実質GDOでプラス成長が予想される数少ない国の一つであると触れた。

では、他にどういった国がプラス予想されているのか。IMFのWorld Economic Outlook (April 2020)のデータがビジュアル化されているので、それを以下に引用しよう。

下図は凡例の通り予想実質経済成長率で色分けされている。全体的に3%以上のマイナス成長の赤色が目立つ中、中央・東アフリカやアジアなどでプラス成長が見られる。

2020年の実質経済成長率予想
出典:IMFDataMapper

アフリカで緑色になっているところは2%以上のところが多く、この当たりは元々の経済成長率が高い地域であり、新型コロナウイルスよりも黄熱病やエボラ出血熱の方が深刻である。

アジアを見れば、中国が1.2%、インドが1.9%であり、地域別で見ても南アジアと東アジアの成長率が上から1位2位である。

東南アジアを見れば、タイが-6.7%、シンガポールが-3.5%と赤色となっており、カンボジアとマレーシアもマイナス成長となっている。一方でベトナムやインドネシア、フィリピンなどはプラスとなっている。中でもベトナムは2.7%予想と高い。

タイが深刻なのは、やはり観光の影響が大きい。今もトラベルバブルを巡って様々な策が練られているが、感染再発を恐れて外国人観光客の受け入れには慎重である。

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