トラベルバブルを目指すタイの現況

タイなどは新型コロナウイルスの感染が抑えられた国同士から旅行者の行き来を容認するトラベルバブル(観光バブル)の実現に期待を持っている。タイでは非常事態宣言は7月末まで延長されたが、新規感染者数は低く抑えられており、保健省疾病対策局(DCD)のもトラベルバブルスキームは実現可能であるという認識を持っている。

Bernama, “Travel bubble viable as COVID-19 situation in Thailand improves”, 2 Jul 2020

まず、日本やシンガポール、韓国などからの政府関係者や外交関係者、ビジネスマン、医療ツーリストなどの渡航が認められるようになる。当面は14日間の隔離期間が設けられる予定である。

滞在者は空港到着時に検査を受け、タイ滞在時は追跡アプリのインストールが求められる。医療ツーリストの場合は病院の監視システムの元で滞在が許可される。

また、国内線に関しては徐々に回復しており、チェンマイ空港の国内線の便数は前月比で50%以上に回復しており、乗客数も同程度増えていると予想されている。

Bangkok Post, “Domestic flights soar at Chiang Mai airport”, 2 Jul 2020

一方で前途多難なのは以前に取り上げた衰退するゴーゴーバーであり、条件付きで営業化が再開されているが、客は体温測定するだけでなく名前と電話番号を伝える必要があり、内部でも間隔を空けて座る必要がある。特にこの種の場所で名前や電話番号を記録しなければならないのはハードルが高いと言え、経営状況の回復はなかなか難しいのではないかと思える。

Bangkok Post, “Masks and bikinis as red-light districts reopen with new rules”, 2 Jul 2020

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金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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