飲酒運転は即免許取消とするアルコール被害防止法が可決――ベトナム

14日金曜日の国民議会で、90.7%(450人のうち408人)の賛成多数でアルコール被害防止法が可決された。

同法は36条からなり、

  • アルコールが残る状態での運転の禁止
  • ゴールデンタイム(18:00-21:00)での酒類の宣伝禁止
  • 子供向け番組での酒類の宣伝禁止
  • 他者への酒類の強要の禁止
  • 18歳未満への酒類の販売の禁止
  • アルコール度数15%以上の酒類広告の禁止

など急進的なものである。

特に「アルコールが残る状態」というのは程度を問わず、少しでもアルコールが残っている状態での運転が発覚すれば即免許取消処分となる厳しいものである。血中や呼気中のアルコール濃度に規定を設けるという案もあったが、これらは過半数の賛成を得られなかった。

当初は以下のような条文案も含んでいたが、これらも市場への影響などから反対多数となった。

  • 22:00-08:00におけるすべての酒類の販売禁止
  • オンラインでのアルコール販売の禁止
  • 商品ラベルに「栄養価の高いアルコール」など前向きな表現の使用禁止

ベトナムではビール消費量が急増しており、2008年はアジアで8位だったのが、2016年には中国と日本に次ぐ3位にまで上昇している。

これは急激な所得向上によるものが大きいが、交通事故の多発やアルコールに伴う癌の増加など、対策コストがGDPの1.25%に達すると見られており、社会問題となっていた。

市場への直接的な影響が大きい条文は廃案となったが、クラクションの規制などに効果が見られたように、急進的な取り組みがビール市場などに大きな影響を与える可能性はあるだろう。

参考文献

Vietnam Express, “New law to show zero tolerance for alcohol while driving”, 14 Jun 2019

Vietnam Express, “Should Vietnam drink more liquor or less? NA debates”, 19 Nov 2018

ベトジョー「国会、アルコール被害防止法を可決―酒類飲んだら運転禁止」2019年6月17日

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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