4月14日にナスダックに直接上場するコインベース<COIN>に注目が集まっている。非公開市場での取引価格から推計すれば時価総額は1,000億ドルを超えるのではないかと言われている。
基本的に仮想通貨投資は税制面で不利だし、仮想通貨で買い物したら所得税がかかる可能性だってあり、今や暗号「資産」と呼ばれているように通貨として国家に認められていないし、投資対象としてもイマイチである。
それでも「コモディティ」として考えるなら、コインベースなど取引所の株に投資するのは有効である。
筆者はコモディティ投資を好む。当サイトも原油やゴールドやパーム油や砂糖などコモディティについて頻繁に取り上げている。それでもコモディティ自体に投資するというよりかは、そのコモディティを精製・採掘・販売するような企業の銘柄に投資するケースが多い。
これは「コモディティ自体が配当を産まない」からである。原油を長期間持っていてもロールオーバーコストがかかるだけで、大きな値上がりが無い限り利益が出ない。それならば原油株に投資した方が配当による複利運用や事業拡大に伴う成長余地があり、旨味がある。
また、原油価格や為替レートなどの指標から企業の利益予想がしやすく、適切に分析すれば大外ししにくい銘柄というのも魅力である。更に原油価格との乖離など割安さなどの評価もしやすい。
同じ意味で、仮想通貨に直接投資するのではなく、コインベースなど取引所銘柄に投資すれば、原油など他のコモディティと同様の恩恵を受けられる。その上、投資で出た利益にかかる税金は安いし、損失が出ても損益通算できるわけだ。ビットコイン価格や取引量などから適正株価を計算しやすい。
そんなわけで、(IPO直後はオーバープライシングからのアンダープライシングが発生しやすく)コインベースにいきなり投資して利益を出すのも難しいが、一般的な「投資」という観点からすれば、仮想通貨よりかはコインベースの方が良いだろう。