フォーミュラ1が2030年までにカーボンニュートラルを実現する計画を発表

11月11日、フォーミュラ1(Formula 1)は2030年までにネット・ゼロ・カーボン・フットプリント(カーボンニュートラル)を目指す計画を発表した。

F1でカーボンニュートラルを目指すと言っても、フォーミュラEように電気自動車で走るようになるわけではない。

関連記事:国際的なスポーツイベントの誘致に力を入れるインドネシア・ジャカルタ

F1自体の二酸化炭素排出だけではなく、オフィスや向上、マシン開発、物流、移動、イベント運営などF1に関わる事業全体でのカーボンニュートラルを目指す計画である。

F1自体が自動車メーカーが技術を見せつけるための舞台として使われていることもあり、近年は環境への配慮を目指す取り組みが積極的に行われてきた。今やF1に使われているエンジンは、燃料に対する電力供給量は、他のどんな車よりも効率が良い。エネルギー回収システムや空力技術などは他の業界でも多く利用されている。

寧ろ、F1マシン自体よりも、開発にかかる設備や人の投入、人や車体の移動による二酸化炭素排出量の方がよほど多い。

BBCによると、2018年にF1関連で排出された総炭素量の内訳(レースへの客の移動を含まず)は、

  • ロジスティクス(道路、航空、海上輸送):45%
  • スタッフの移動:27.7%
  • 工場や施設:19.3%
  • 興行:7.3%
  • 全レースとテスト走行を含むF1マシンによる排出:0.7%

とF1を走らせること自体による二酸化炭素排出量は微々たるものである。

計画の肝は大部分を占める人や物の移動、開発工程での排出、興行自体の二酸化炭素排出量を減らすことである。

そのためにフォーミュラ1はまず、2025年までに全ての使い捨てプラスチックの利用を廃止し、全てのイベントで廃棄物の再利用・再生・堆肥化できるような持続可能な資源を利用することを目指している。

他にも計画的な物流、オフィスでの100%再生可能エネルギーの利用、観客の移動方法のグリーン化なども計画されている。

もちろん、いくら環境負荷を減らしてもゼロになることは無い。足りない分は再生可能エネルギーへの投資や植林などを通じて、ネット・ゼロを目指す計画である。

参考文献[1]:Formula 1, “Formula 1® announces plan to be Net Zero Carbon by 2030”, 11 Nov 2019

参考文献[2]:BBC, “Formula 1 launches a plan to become carbon neutral by 2030”, 12 Nov 2019

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

HAL の記事一覧 SlofiAのtwitterアカウント@slofia_finance