オランダのナビゲーションソフトウェア会社TomTom<AMS: TOM2>は、世界57ヶ国416都市についての交通渋滞の程度をランキング化したTraffic Index 2019を公開した。これは同社のナビゲーションシステムやアプリを通じて収集された6億人以上のドライバーデータを元に「渋滞が無い場合に比べて平均でどれだけ運転時間が伸びたか」を数値化している。同社のシステムはカーナビだけでなく、Apple Mapなどにも使われている。
対象となっているのは80万人以上の人口を持つ都市のうち一定数以上のデータが集まっている都市だが、上位は世界で最もダイナミックな20都市:JLL City Momentum Indexとも傾向が似ており、人の移動に対してインフラが足りていない様子が伺える。上位15位は50%以上を示しているが、1位のバンガロールともなれば71%(つまり通常渋滞が無ければ1時間で行ける距離に1時間42分かかるということ)もの混雑度である。
ラストワンマイル問題が深刻と言われるインドネシアのジャカルタも10位ということを見れば、上位がいかに酷い交通渋滞で悩まされているかが分かるだろう。ちなみに日本からは5都市入っており、
- 32位:東京(42%)
- 57位:大阪(36%)
- 85位:名古屋(33%)
- 133位:札幌(30%)
- 178位:神戸(26%)
と主要都市が入っている。
ちなみに各都市をクリックすれば、どの時間帯や日時の渋滞が深刻であるかなどのデータを見ることができる。例えば東京なら2019年に最も渋滞が深刻だったのは11月22日、逆に最も空いていたのが10月12日であることや、
最近1週間や48時間の渋滞の状況と2019年の平均との対比が分かったり、
ラッシュアワーに運転すると、朝なら30分の距離で20分の無駄、晩なら19分の無駄である。また、毎日ラッシュアワーに車に乗ると1年で6日と5時間の損失となる。