ダナンが鉄道駅の移転計画を復活させる可能性

ベトナム・ダナン市人民委員会は、一度は頓挫したターミナル駅の移転計画を修正して再開させる可能性を示した。報道内容を見る限り、一連の都市計画やリエンチウ港建設計画とも大きく関連しそうである。

ダナンが15年前の鉄道駅移転計画を再検討(VN Express)

  • 2004年にダナン駅を市中心部からリエンチウに移転する計画を発表
  • 資金不足で計画が遅れ多くの住民を混乱させた
  • 一部の投資家が計画に関心を示したことで、2020年に運輸省と協力して計画を復活させることを検討
  • 既に開発が進んでしまったリエンチウではなく別の場所(鉄道や高速道路沿い)に移転することを検討
  • ダナン政府は再開発計画には12兆ドン(5.18億ドル)が必要と試算

補足

リエンチウは港湾の移転先としても検討されており、ターミナル駅や港湾など物流の中心となる施設を混雑する中心部から離そうというものである。

関連記事:ダナンのリエンチウ港建設計画の背景

2004年当時はリエンチウはハイヴァン峠(海岸沿いの主要道路)に接する郊外であったが、一連の移転計画を想定した市街地の拡大などで不動産価格が上昇し、用地確保など予算の問題で鉄道駅移転に関しては頓挫していた。

今回新たに投資家の候補が見つかったということで、再度移転先を検討するということである。

航空写真を見れば分かるが、ダナン中心部からリエンチウまでの東西はかなり市街地が広がっており、線路や高速道路沿いでまだ開発が進んでいない地域となれば、ダナン中心部から南側ということになる。しかし、南側は河川が通り水田が多く、地盤などの問題は懸念される。

参考文献:VN Express, “Da Nang revisits railway station relocation plan after 15 years”, 5 Dec 2019

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