【ハルタレガ】今後3年でゴム手袋の需要を満たせななくなる可能性

新型コロナウイルスで需要が一気に伸びた製品と言えば、マスクや消毒液など様々なものが存在するが、マレーシアで特に活況だったのがゴム手袋市場である。天然ゴムがマレーシアの主要一次産業の一つであることも関係するが、マレーシアではゴム手袋生産が活発であり、関連銘柄はパンデミックで暴騰していた。

Hartalega Holdings <KLSE: HARTA>(ハルタレガ・ホールディングス)もその一つで、パンデミック前は5MYR台で推移していたのが、パンデミックで急上昇し、8月には一時20MYR台を付けるまでに至った。それから下落傾向にあったが、最近は少し回復して14MYR台である。ゴム手袋輸出市場のうち、マレーシアは60%を占め、ハルタレガのゴム手袋生産世界シェアは25%を超える。

Hartalega Holdings <KLSE: HARTA>の日足
出典:TradingView

そんなハルタレガの会長クアン・カム・ホン(Kuan Kam Hon)氏は、ゴム手袋の供給は今後3年間の需要を満たせなくなる可能性があると発言した。同社は3年間で1,200億個以上の需要を見込んでいるが、グループでの年間生産能力は現在380億個で在庫を確保するほど供給が十分ではないと指摘している。

この背景に、パンデミックによって先進国向けの手袋需要は30%増加したが、それ以上に発展途上国向けの手袋需要が2倍以上になったことを挙げている。発展途上国ではそもそも元々のゴム手袋需要が少なかったため、全体として大幅に需要が伸びている。同社は現在生産能力を20%拡大していると言う。

参考文献:The Edge Markets, “Glove supply will not meet demand in next three years, says Hartalega chairman”, 15 Sep 2020

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金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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