米中貿易交渉は6月まで成立しない可能性

今日2019年3月28日から北京で米中貿易協議が再開される。(交渉決裂も含め)いつ決着するかについては様々な意見が分かれる。本稿で紹介するのは元国際金融協会CEOで現パートナーズ・グループ会長のチャールズ・ダララ氏の意見である。

専門家曰く、米中貿易協定は5月か6月まで決着がつかないかもしれない(CNBC)

  • 世界の成長見通しと株式市場に悪影響を与える貿易戦争を米国は「非常に深刻な問題」と警告
  • 協議には通称代表ロバート・ライトハイザーと財務長官スティーブン・ムニューシンが参加
  • 中国当局は4月にワシントンで協議を継続すると予想
  • ダララ氏は今回の協議を「米中経済関係の新たな局面における第一歩」であるが比較的規模は小さく、「関係のリバランスが予想されるが、その進展には時間がかかる」と見ている

解説

共和党・民主党ともに中国に対する強硬路線を支持する一方で、株式市場が米中貿易戦争が始まって以来ワン・ディシジョンマーケットとなっているが故、株式市場を重視するトランプ大統領にとっては落とし所を見つけるのが難しい状況となっている。

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交渉の継続が続いているが、2020年に大統領選挙があるのを考えれば、先送りにも限度があり、何らかの形で決着をつけなければならないだろう。

一方で中国にとっても信用リスクを気にしつつも、2021年の中国共産党100周年に向けて何とか経済成長を維持したい状況なので、譲歩する姿勢を見せている。しかし、5つもの交渉分野に渡るので、政治的な決定スピードから考えても急速な解決は不可能に近く、既に4月に協議を継続する見通しを立てている。

そうした状況から考えれば、ダララ氏の早くて5月か6月という見方は妥当なものと考えられ、今回の協議はそれほど重要ではないというのも一定の理解ができる。

参考文献

CNBC, “US-China trade deal may not come until May or June, expert says”

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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