何度目かのビットコインマイニングブームの終わり

2018年1月に報道ステーションで仮想通貨の特集をした矢先にビットコインが大暴落したことでビットコインバブルは崩壊した事は記憶に新しい。その後、資産として地位を固めつつある状況などで価格は回復していたが、最高値には程遠い。

いつの世も「大衆が知る事になればバブルは終わり」と言っても過言では無い。投資対象としてのビットコインバブルは随分前に終わったが、採掘バブル自体は(電気代が安い中国での規制の動きがあるとは言え)まだまだ加熱状態であった。

ビットコインの仕様上、少しずつ採掘(マイニング)が難しくなるので、必要なマシンパワーが大きくなり、またマイニングの為の資源を用意したりするのにもある程度知識が必要であり、「知識の無い人」の参入は少なかった。

そんな中、知識が無い人がビットコインマイニングに参入しそうな象徴的な出来事が2つある。

1つ目は、ハッシュレートの急落によるビットコインの暴落である。ハッシュレートはどれだけマイニングが活況であるかを示すので、ビットコイン価格を見る上で重要だ。そのハッシュレートが24日に急落したことでビットコイン価格も急落している。

その原因がデータの誤りだったのか中国による規制の影響かは不明で、その後ハッシュレートは回復しているが、既にマイニングで利益を出すのが非常に難しくなっている状況において、金儲けの対象としての持続性は小さい。

ビットコインのハッシュレート(180日間)
出典:blockchain.com

この事を知っている人は、恐らくある程度リテラシーがあり、今からビットコインマイニングに参入しようとは思わないだろう。

ハッシュレート急落の少し前に発表されたのがBitHarpによる暗号通貨マイニング装置Lyre MinerとHarp Minerである。これが象徴的な出来事の2つ目だと考えている。

これは、GPUや電源装置、マイニングソフトウェアの設定などが全てが行われた状態でラックに収まったマイニング装置である。(冒頭画像参照:画像はBitHarp公式サイトより)

タッチパネルがついており、顧客はコンセントに繋いでネットワークの設定をすれば後は自動的にビットコインやライトコインなど4種類の仮想通貨から好きなものをマイニングしてくれる。

水冷装置もついており、Lyre Minerの方は消費電力は600Wと電子レンジ並で済むというのが売りらしい。

ハッシュレートはビットコインの場合で335TH/sでそれなりのGPUが積んであるようだが、価格は5,000ドルもするので、明らかに自分でGPUなどを揃えてマイニングを始められない人のための製品だと考えられる。(もうひとつのHarp Minerはより高性能で25,000ドルである。)

(レンタルサーバーで採掘をしてもらえるというビジネスは以前からあったので)参入が遅いと言えば遅い が、こうしたビジネスが拡大するという時点で長かったビットコインマイニングブームの終焉を予見させる象徴的な出来事と言えるだろう。

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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