どこかで聞いたようなベトナムのエビブランド化戦略

6月19日、ベトナム南端にほど近いバクリュウ市で、ベトナム水産協会(VINAFIS)がフォーラムを開催され、エビのブランド化について提言が行われた。

ベトナムはエビをブランド化すべき(Vietnam+)

  • 2025年までにエビ養殖市場において輸出額目標100億ドルを達成するには、世界的に認知されるようなベトナムのエビブランド開発が不可欠である。
  • ベトナムは世界第3位のエビ生産国であり、ベトナムの水産物輸出の45%がエビであり、生産も加工も年平均成長率が6.82%を記録している。
  • 輸出価格の変動やエビの病気、養殖コストなど生産者にとって多くの課題がある。
  • エビのブランド化のためのトレーサビリティシステムを構築・管理し、国際市場で販売することを提案した。
  • 需給バランスを摂り、生産者と供給者の関係改善のための解決策も必要である。

補足

国際相場の低下によるブランド化の提案というのは、コーヒーで同じように言われているのと同じ構造である。

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農業や漁業といった分野では国際相場や輸送コストなどに非常に大きく左右され、価格低下に弱い。ロブスタ種の場合は病気に強いが、エビの場合は病気の問題もあり、ベトナムの水産加工業者にとっては非常に大きな問題である。

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価格低下への対策に「ブランド化」と言うのは簡単だが、簡単に実現できるものではない。

それはともかく、コーヒーでもエビでも同様の状況になっている背景には、「人件費の高騰」があると考えられる。ベトナムの所得の上昇率は目覚ましいものがあり、人件費の上昇率に生産性の上昇率が追いついていないことがある。

これは農業や漁業という分野では、一部の高度な技術を除けば、高い経済成長率に見合う生産力の向上は難しい。そういう意味で、ベトナムの水産加工業者が大きな問題を抱えているのは、めざましい経済発展の裏返しとも言えよう。

参考文献

Vietnam+, “Vietnam should give its shrimp a brand”, 19 Jun 2019

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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