ウォルマートが狙うミドルマイル物流市場

多くの国でスーパーマーケットのオンライン販売が増えているが、実際にはなかなか利益が出せないでいる。問題となるのは物流コストで、配送センターから各家庭への「ラストワンマイル」の物流は複雑で運用コストが高いからだ。アマゾンのようにドローンによるラストワンマイル配送を狙う会社もあるが、これも簡単な話ではない。

ウォルマートが狙うのは「ミドルマイル」である。ミドルマイルは物流用語としてはマイナーな部類だが、「倉庫から倉庫への中間物流」を指す。

倉庫から倉庫と言えば都市と都市を結ぶような長距離輸送であり、米国なら場合によっては1,000km以上に達するケースもある。今後、米国では長距離輸送トラックの運転手が6万人不足していくと予想されており、自動運転トラックによる物流の成長が期待されている。

自動運転車の最大のネックは、複雑な道路や予想しにくい事態への対処であるが、固定ルートであれば少なくともルートに関して想定外の事態は起きにくい。また、適切に給油できれば24時間走らせることが可能なので、人間による運転と比べればはるかにコストを抑えられる。

ブルームバーグの報道では、今後ミドルマイル物流市場は1兆ドルに達する可能性があると指摘しており、実際多くの自動車会社や物流会社がミドルマイル物流の実験を行っている。

B to Cレベルでは個人用の自動運転車や自動運転タクシーに注目が集まりがちだが、技術的にも採算的にも物流での応用の方が近いかもしれない。

参考文献:Bloomberg, “Walmart’s Kickstarting a $1 Trillion Driverless Delivery Market”, 19 Jun 2019

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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