米国民の関心は暴動から強盗・窃盗へ

アメリカで新型コロナウイルスが拡大していく中で、様々な物が買い占められているが、その一つに銃や弾薬があるのが多くの報道で知られている。以下は米国におけるショットガン<shotgun>と弾薬<ammunition>の検索トレンドである。

一部の憶測ではレイオフの増加により暴動を警戒してとのことだが、状況は変わりつつある。

3月12日まではriot(暴動)関連の検索数が多かったが、そこからは下落傾向にある。代わりに増えてきているのはrobbery(強盗)やtheft(窃盗)、home defense(自宅防衛)といったキーワードである。(home defense以外にcoronavirusをつけているのは3月1日を基準にした変化率のグラフを作るのが面倒だからである。)

欧米圏ではsocial distancing(社会的距離や社会距離戦略など和訳が定まっていない)が感染防止対策として注目されているが、それは「警察」においても同じである。

例えば先日、デトロイト警察は警察官が市民と応対する時に極力社会的距離を保つように通達している。それだけでなく、警察官から新型コロナウイルスの陽性反応が多数出ている事を背景に出勤できない警察官が増えることも想定し、業務の縮小を宣言している。

具体的には、統一犯罪白書(UCR)の犯罪カテゴリー1に相当する暴行・強姦・強盗などは通報に基づいて警察官を派遣するが、それ以外の犯罪については捜査・逮捕を控えることを宣言したのだ。

凶悪犯罪以外は無視ということになれば治安の悪化は免れない。強盗は捜査の対象に入っているとは言え、警察官のパトロールなども縮小すると考えられ、そうすると市民は自衛を求められる事になり、こうした状況から拳銃や銃弾の買い占めに走ることにつながるわけだ。

こうした同様の「警察縮小」の動きは他の州でも拡がる可能性があるので、それを警戒したというのが検索動向の変化の背景にあるだろう。

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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