天気予報で分かる経済活動正常化

筆者はGoogleトレンドが好きである。当サイトは今までも何度もGoogleトレンドの様々なキーワードで新型コロナウイルスの影響を見てきた。

今回紹介するのは「天気予報」である。「天気予報で分かる経済活動正常化」というのは、天気予報を見るのではなく「天気予報についての検索トレンド」から経済活動再開の状況を見るという意味である。

なぜ天気予報かと言えば、通勤にせよ行楽にせよ、外に出るのであれば天気予報は重要な情報だからだ。外出自粛しているのであれば、洗濯以外ではそれほど天気予報を気にしないだろう。ただ、天候の問題があるので、何年かの傾向と比べるべきである。

そこで以下は、2016年以降の日本における「天気予報」についてのトピック検索トレンドについて、年毎に週別にグラフを描画した。

日本における「天気予報」のトピック検索トレンド
出典:Googleトレンドより筆者作成

2020年は5月末までのデータで赤色で示しているが、2月中旬頃から3月末頃まで例年よりも大幅に「天気予報」についての検索数が少ないことが分かる。そして、ゴールデンウィークの連休前に当たる4/26-5/2の検索数も、例年なら増えるのに対して今年は減っている。

しかし、最近を見れば平年並に戻ってきており、執筆時点で最新データである5/24-5/30の検索数は2018・2019年並である。

今後どうなるかはもう少し継続して見る必要はあろうが、マスクをしている人が大半という状況である以外は、人の動きはかなり戻ってきているというのは言える。

緊急事態宣言解除直前に可能性を指摘したように、あれから東京も感染者数が再び増加の気配がある。これから高温多湿になってウイルスの活動が低下しやすくなるので、このまま緊急事態宣言に逆戻りする水準まで広がるかは不明だが、人の動きだけを見る限りにおいては、依然としてその可能性は低くないと言える。

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金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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