ブルームバーグが報じたところによれば、タイ最大のコングロマリットCPグループの創業者一族が、米国にエビ養殖場の設立を検討している。
Bloomberg, “Thailand’s Richest Family Considers Setting Up U.S. Shrimp Farm”, 4 Mar 2020
この背景には、アメリカで消費される魚介類の95%が輸入され160億ドル以上の貿易赤字を生んでいる事にある。トランプ大統領は水産物輸入依存を減らすために自国養殖を増やすことに注目しており、これに対応するための案と見られる。
タイは米国で5番目にエビの輸入量が多い国で、年間4万2,000トンを輸入している。この輸出額はバーツ高も影響していると思われるが2019年に倍増していた。
CPグループ傘下のタイ食品最大手CP Foodsは2016年にチリとボストンの冷凍食品メーカーBellisio Foodsを買収し、米国参入への足掛かりとしていた。エビ養殖場の設立地はフロリダなどハリケーンの影響が少ない地域が候補地となっており、試験プロジェクトは2021年頃までに終了し、その後拡大する可能性があるとしている。