要約
- ギャラップ社の電話調査で、家計が過去1年で良くなったか、今後1年で良くなるかが調査された
- 69%が今後良くなると回答し、50%が過去1年で良くなったと回答
- 後者で50%を超える好意的な意見は過去には株価が非常に高い時期であることが多い
ギャラップ社が1977年から行っている電話調査の最新データが公表され、全体的に多くの家計にまで好景気の潤いが浸透してきた状況が伺える。
まず、米国の家計に対し、主に「今後1年で家計は良くなると思うか悪くなると思うか」という点については、過去最大に近い69%が「今後良くなる(Better off)」と回答している。
筆者が重要と思うのは次の「1年前と比べて家計は良くなったか」という質問に対する回答だ。見ての通り、「良くなった(Better off)」と回答した割合はリーマンショック以降増え続け、最新では50%に達している。
この質問は、共和党・民主党のどちらが政権の場合でも、野党側の支持者は与党側の支持者よりも明らかに多く「悪くなった(Better off)」と回答する傾向があるので、好景気の場合でも好意的な意見が50%を超えることは滅多に無い。
そして実際に過去に50%以上に到達したのはITバブルやリーマンショック前の「株価が高い時期」である傾向が見られる。一般に家計に好景気の影響が現れるのは遅いので、家計レベルで好景気を感じる人が増え始めきたということは警戒が必要な証拠ではなかろうか。
参考文献
Gallup, “Americans’ Confidence in Their Finances Keeps Growing”