バイデン政権で再度期待される金価格

2020年は金価格が初めて2,000ドルに到達するなど金投資が熱かった。現在は1,800ドル台でくすぶっているが、今後また期待できると考えている。

そもそも2020年に金価格が大幅に上昇したのは新型コロナウイルスに伴う各国の財政出動に伴うインフレ懸念である。正確に言うなれば「米国の財政出動」である。パンデミックの最悪期を脱したのが金価格が一時下落した所以であるが、バイデン政権は今後環境などで大規模な財政出動を実行する可能性が高い。

実際、中長期的な金価格を見る上で、米国の財政赤字は重要である。以下は米国財政赤字対GDP比(青)と金価格(赤)を示しているが、2000年以降は特に米国の財政赤字の伸びが金価格と大きく関係している。

米国財政赤字対GDP比と金価格
出典:FRED

米国では株価が高すぎると誰もが理解しているものの、そのバブルに乗っかっている状態である。(バイデン政権による現金給付が株式市場に流れる期待もある。)一方で先日紹介したREITが好調であるように、警戒する動きも強い。REITに加えて金はリスクを抑えた投資対象ではないかというのが筆者の考えである。

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金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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