ロシアの「外国エージェント法」改正案でブロガーが対象になる可能性

アル・ジャジーラなどによると、ロシアで審議中の外国エージェント法改正案により、ブロガーや独立系ジャーナリストが「外国エージェント」として扱われて表現の自由に著しい悪影響を与えるとして、ヒューマン・ライツ・ウォッチなど9つの権利団体が批判声明を出した。

外国エージェント法は、ロシア外から資金を受け取る非政府組織とメディアは「外国エージェント」としての地位を表示し、活動内容についての要件と制限を報告する手続きを必要とするものである。

元々制定された2012年時点では海外NGOのみを対象としていたが、2017年に米国でロシア政府が資金提供するRTテレビが外国エージェントと指定されたことを受け、対抗措置としてメディアに適用するように改正された。

今回の改正案は「不特定多数の人に情報を広め、そのことにより資金を海外から受け取る可能性がある者」を外国エージェントとして分類することが可能であり、インターネット上で主に活動するブロガーや独立系ジャーナリストにも拡大する可能性があるとして反発が出ている。

該当するブロガーや独立系ジャーナリストは法務省に登録する必要があり、ロシア外の在住者はロシアに法人を設立して登録する必要がある。その上で発信する情報の全ての外国エージェントである旨を表示しなければならない。

ロシアのマスメディア防衛センターの弁護士ガリーナ・アラポワ氏は、「(ブロガーなどが)外国からの銀行振込を通してロシアの銀行で報酬を受け取った場合、正式に外国エージェントとして看取られ得る十分な根拠となる」と指摘している。

これは例えば、ロシア人がブログやソーシャルメディアでコラムを書き、そのアフィリエイト報酬(例えばGoogle AdSense)をロシアの銀行口座で受け取れば、外国エージェントとなりうるというものである。これは海外に住むロシア人であっても同様である。

登録要件に違反すれば、500,000ルーブル(約85万円)以下の罰金または2年以内の懲役が課される。また、法律を遵守しない外国エージェントは最大5,000,000ルーブル(約850蔓延)の罰金を課される可能性がある。

ドミトリー・ペスコフ大統領広報官は、恐怖政治の懸念を却下し、政治についてのゲンロンをカバーするジャーナリストのみが対象となるとコメントしているが、対象の境界線は不透明で、いくらでも拡大解釈が可能であるが故に批判は大きい。

法案は既に火曜日に下院を通過しており、木曜日の審議を経て上院を通過し、プーチン大統領によって承認されれば成立することになる。

参考文献[1]:Al Jazeera, “Bloggers, journalists may be labelled ‘foreign agents’ in Russia”, 20 Nov 2019

参考文献[2]:Human Rights Watch, “Russia: “Foreign Agents” Bill Threatens Journalists”, 18 Nov 2019

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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