最近はベトナム・ダナンへは日本からの投資が非常に活況であるが、全体としてはまだまだ韓国企業が目立つ。
ダナンのホアカイン工業団地で2014年から繊維・衣類の投資会社を設立していた韓国資本TB Vina Co Ltdは、社会保険料の未払いで従業員がいくつもの裁判を起こされているが、この度その一部で労働者側が勝訴した。
ベトナムネットによると、同社が訴えられた原因には2つある。
まず、2018年に給与の未払いがあり、7月には未払い分の給与(6月の55%と7月の100%)の支払いを求めて数百人の労働者が労働争議を起こしていた。
更に、2016年9月から500人近くの労働者の社会保険料を社会保険機関に納付していなかったにも関わらず、その間労働者の給与から保険料(10.5%)を差し引いていたという問題もある。
これに対して従業員196人が集団訴訟を起こし、140億ベトナムドン(約60万ドル)などの支払いを求めていた。これはダナンでは最大規模の労働訴訟である。
TB Vinaは2回の召喚要求にも関わらず出廷せず、労働者側が勝訴した形である。今回出た判決は未払い分の延滞給与と18人の社会保険料を支払うというもので、引き続き11月28日まで残りの訴訟に対する審理が続けられる。
ベトナムでは外資系企業による投資は活発だが、ストライキの多くの原因となるなど社会的にも問題となっていた。
参考文献:Vietnam net, “Da Nang workers win late payment case against S Korean company”, 16 Nov 2019