ギャラップ社が信頼するニュースソースについて世論調査を行い、1998年の調査と比較していた。(下図)
ここから読み取れる主要な特徴として以下を挙げられる。
- 地元のローカルメディアの信頼度が高く、総じて上昇している
- 三大放送局(ABC, CBS, NBC)とCNNは信頼度を大きく落とす
- インターネットのニュースの信頼度が大きく上昇
- ラジオ、テレビのトーク番組の信頼度も大きく上昇
グローバル化が進む反動もあって、ある種のローカル志向が進むというのは、多くの先進国で共通して見られ、ローカルメディアの信頼度が20年で更に上昇しているのは非常に興味深い。特に「ローカルテレビのニュース」の信頼度は74%と非常に高い。
一方で三大放送局などいわゆる「マスコミ」の信頼度が大きく落ちているのも妥当な結果だろう。特に、トランプ大統領に対するフェイクニュースや中国資本の参入などでCNNは大きく信頼度を落としている。(64%→48%)
「インターネットのニュース」は、1998年時点では「テレビのワイドショー」(29%)よりも低い信頼度(25%)だったが、2019年には40%にまで信頼度が上昇している。
インターネットのニュースは玉石混交であるが、メディアの一つとして定着しているというのは実感に合う。一方で、テレビやラジオのトーク番組の信頼度も大きく上昇しているのは、メディアリテラシーの低下と言えようか。
ギャラップ社の世論調査では、他にも
- 党派別信頼するニュースソース
- 利用するニュースソース
についての調査結果も掲載されている。
参考文献:Gallup, “In U.S., 40% Trust Internet News Accuracy, Up 15 Points”, 22 Aug 2019