景気後退予想や債務状況、貿易戦争など、中国の経済状況が非常に問題視される中、中国の大手スマートフォンメーカーのXiaomi(シャオミ)とOPPO傘下のOnePlus(ワンプラス)は、どちらもインド重視の戦略を取っており、強気の姿勢である。
Xiaomiは経済減速の心配をしていない(The Economic Times)
- シャオミはインドの経済成長鈍化をあまり懸念しておらず、1桁台後半の成長率予想
- 上半期のシャオミは7-9%成長と見込まれる
- ハイエンドモデルXiaomi Mi A3の展開時には、インドでもスマホが不可欠となっており、景気減速の影響を受けにくくなっていると発言
- スマホだけでなく、テレビやオーディオなど多くの製品分野での成長を見込む
- シャオミのスマホを2度目3度目の購入者が求める製品の単価が上がっている
- インドでの実店舗展開も継続する予定
OnePlusは9月にスマートテレビを発売開始し、インドから展開する(The Economic Times)
- スマートテレビOnePlus TVを、本国の中国よりも先にインドに展開予定
- 製品の価格や仕様についてはまだ詳細を明らかにせず
- 同社は2年かけてスマートテレビの開発をしており、成功を確実にするためにマーケットを一つに絞った
- OnePlus TVのコンテンツを充実させるために、各国の地域のコンテンツプロバイダーと提携を進めている
- OnePlusは、2019Q2のインドでのハイエンドスマートフォンの出荷数の43%を占める
- OnePlus TVはIoTのための第一歩と位置づける
補足
中国の大手スマートフォンメーカー2社に共通するのは、
- インドの重視
- スマートフォンだけでなくテレビなどの販売も力を入れていること
である。
後者の記事にも出てくるが、特にOnePlusのスマートテレビ戦略は、今後伸びるIoT分野の成長を見越した展開が特徴で、中国よりも先にインドで発売開始する強気さである。
経済成長鈍化が指摘されるが、スマートフォンの普及率も客単価も上昇しているインドにおいては、影響を受けるのが遅いというのが両者の見方である。
Xiaomiの実店舗展開については、現時点で
- 2,000店舗以上のMi Store
- 78店舗のMi Home
- 6,000以上のマルチブランドアウトレットとの提携
と実店舗販売も力を入れており、今後もその数を増やしていくようだ。
参考文献
The Economic Times, “Xiaomi not concerned by economic slowdown”, 21 Aug 2019