年間1,000ドルも宝くじに費やすアメリカ人

米国の宝くじは日本のような繰越金額の規制が無く、またロールダウン方式があるため、高額当選の金額(宣伝のために顔や名前が公に出ることも相まって)は桁違いである。一方、それだけ宝くじ市場が大きく、かつ、当たらないということも意味する。(注1)2016年のデータでは米国の宝くじの売上は805億ドルである。

米国の消費者金融会社Bankrate(注2)は、2019年10月3~8日かけて3,829人の成人に対し、宝くじ、アルコール、タバコなどへの支出に対する調査をおこなった。同社はこれらをFinancial Vices(金融の悪徳)と呼んでおり、これらの消費動向を見るのが目的である。

参考:Bankrate, “Vices like drinking, smoking and gambling cost Americans more than $2,400 per year”, 12 Dec 2019

調査によると平均で年間1,038ドルも宝くじに費やしていることになるが、これを所得別に見ると更に興味深い。

以下は、宝くじ、アルコール、タバコ、ギャンブル(宝くじ以外のカジノなど)への支出が所得の何パーセントを占めるかを所得別に見たものである。収入が低いほど割合が高くなるというのはどの国でも共通しているが、3万ドル未満の13%という数値は驚愕である。これはアルコールやタバコについても同様で、低年収だといずれも10%を越えている。

傾向が異なるのはカジノなどのギャンブルで、これは中程度の年収くらいまで大きな差は無く、8万ドルを超える層も2%となっており、夢見る貧乏人の遊びだけではなく、金持ちの遊びにもなっていることが分かる。

注1:米国の宝くじ当選金額には税金がかかり、税を控除した実行還元率は45.5%で、日本の宝くじの還元率45.7%を僅かに下回る程度である。(総務省「宝くじ問題検討会報告書」

注2同社は貯蓄をせず景気後退に備えない米国人の特性なども明らかにしている。(関連記事:米国の5人のうち2人が景気後退に備えていない

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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