どこぞの納豆会社のように飲食物の生涯無料パスポートを売ってしまうと、毎日のように食べに行く人が少なからず出現するので、「途中でパスポートを取り上げる」ことでもしない限り、ビジネスとして持続性が無い。
だからと言って、何度も使うか分からないような物やサービスに対して「生涯無料」を謳っても売れないだろう。
ビジネスとしての持続性を担保しつつ、顧客にとってもお得感がある生涯無料パスポートは存在し得るのか。
というのも、移動中の暇つぶしになんJを覗いて、「じゃあお前らが『〇〇が生涯無料になるパスポート(1万円)』を考えてみろよ」というスレで筆者が直感的に思いついて書いたのが以下の「ATM時間外手数料無料」である。
直感的に思い付いたにしては好評のようだ。時間外手数料はせいぜい100円200円の事だが、たった数万円を下ろすのに毎回掛かっていたら、投資損失としては酷いものである。
いくつかのユースケースを考えた時、定期的な手数料収入の割引現在価値と比較し、10,000円というのはビジネスとして成立するかは不明だが、現金主義者が将来的に減っていく過程で、どうしても現金主義を維持する上でATM利用が欠かせないという人にとって、旨味のあるサービスかもしれない。
そして、金融機関にとって大多数の顧客は大した利益を産まないわけだが、まとまった売上を生じさせるという意味では、金額設定の仕方によっては有効かもしれない。
尤も、現実的には月単位や年単位のサブスクリプション方式が無難である。