好決算が続き、ナスダックやS&P 500は新高値を記録するほど好調だが、ここ最近の米国株式市場での買いは少ない。そんな状況についてCNBCのBob Pisani氏は、ユーフォリア(過度の楽観、お祭り騒ぎ)が欠如しているという。
その背景について次の3つの状況が挙げられている。
- S&P 500は史上最高値を記録したが、インデックスの中で新高値を記録した銘柄は13に過ぎず、一部の銘柄によって高値が引き起こされている。
- 3月末以来、買いが少ない状態が続いている。
- CBOEボラティリティ指数は今年の最低水準で推移している。(市場の急落を心配している人が少ない。)
この最後の「市場の急落を心配している人が少ない」というのがポイントで、ユーフォリアが欠如している一方で心配も欠如しているのが高値の理由であるという。
Pisani氏は、「只ならぬ行動、只ならぬ出来高、只ならぬボラティリティ、只ならぬ騒ぎといったものが無い限り、トレーダーは新高値を真に妥当なものと解釈してはならない」というウォール街の古い言葉を取り出している。
要するに多くのトレーダーは傍観しているわけで、そうした人が買いに走るようになって初めて妥当な高値と解釈すべきだ、と注意を促している。
参考文献
CNBC, “Markets are at new highs, but the euphoria is missing”, 24 Apr 2019