ASEAN加盟についての東ティモール自身の見方

東ティモールのASEAN加盟については、インドネシアが強く賛成しているが、東ティモールが最初に加盟を申請してから8年経つものの、未だ加盟には至らない。

東ティモールの外務大臣バボ・ソアレス氏は、タイがASEAN議長国を努めている間に加盟を果たしたい考えだが、加盟について勝算がどれくらいあるかを以下のように述べており、意外に冷静な判断であることが分かる。

  • 全加盟国を訪問した結果、東ティモールの加盟に難色を示した国は無い
  • 懸念の一つは、民主主義国家であるだけでなく、協力な制度を持ち、他国の権力に屈しない強力な権力を持てるかということ
  • 加盟国になるための以下の各要件を満たせる
  • 第一に、東ティモールは明らかに地理的に東南アジアの一部である
  • 第二に、ASEANの全加盟国に大使館を置き、最低基準以上の経済関係を持つ
  • 第三に、ASEAN行動プログラムを開始し、進行中である
  • 第四に、ASEAN議長国として会議を開催する準備ができている(多くの国際行事で各国の指導者を迎えた実績がある)
  • その他の課題として法律やその実効性がある(ASEAN事務局の専門家から助言を受けている)
  • 人口の15%以上が英語でコミュニケーションが可能で、ASEAN各国の全ての言語の専門家が大学で働いている
  • 年末または来年までに何らかの発表が可能である

このうち、ネックとなるのが「ASEAN行動プログラム」と「法律やその実効性」である。

前者は、9月2-6日にかけてASEANから大使が派遣され、政治や安全保障についての状況の確認が行われる。それがうまくいけば、経済面、社会・文化面についての調査が行われることになる。「年末または来年までに何らかの発表が可能」という見込みは、これがうまくいくことにある程度の勝算があることを意味しているだろう。

「法律やその実効性」については、前回の記事でも触れた歴史的経緯もあって、法治国家としての安定性が問われることになる。

参考文献:Bangkok Post, “Timor-Leste eyes Asean fold”, 4 Aug 2019

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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