殆どの大企業が2019年の米国景気後退を否定:CNBC Global CFO Survey

米メディアCNBCがCNBC Global CFO Council(CNBCグローバルCFO評議会)が、CNBC Global CFO Surveyの結果を公表した。CNBCグローバルCFO評議会は 世界各国の代表的な企業(合計時価総額約5兆ドル)のCFO(最高財務責任者)で構成される。今回の調査は2月7日~22日に評議会メンバー54人に対して行われた2019年1Qの調査だ。その結果のうち重要なものは次の通りだ。

  • 全体の87%が2019年中に米国の景気後退入りを否定(米国企業は91.3%)
  • 全体の55.6%が2019年中に欧州の景気後退入りを否定(景気後退予想は25.9%)
  • 2018地域別見通しは、中国と英国が「安定」から「下降」、米国が「上昇」から「安定」、その他の地域は「安定」で変わらず
  • 「最大の外部リスク要因」は「消費者需要」で24.3%から27.8%に増加、次に「米国の貿易政策」で35.1%から25.9%に減少。他、「過剰規制」(10.8%→7.4%)、「サイバー攻撃」(10.8%→7.4%)など
  • 「今後6ヶ月で最も成長するセクター」はTechが42.6%と圧倒的
  • FRBの利上げ予想は、0回が29.6%、1回が46.3%、2回が16.7%
  • 2019年末の米国10年債利回りは、「3%未満(37%)」、「3~3.24%(33.3%)」、「3.25~3.49%(24.1%)」

これら以外にも調査は存在するが、消費や雇用など、概ね全体を通して「米国は景気後退まではいかないが成長鈍化」に対するリスクを強く意識している企業が多いことが分かる。米中貿易交渉は楽観的なのに対してブレグジットに対する悲観的な見方は増え、やはり欧州経済への懸念は強い傾向だ。

また、米国企業の方が総じて米国経済に対して楽観的である見方が強いことも分かる。株式市場に対しても、「ダウ平均株価が27,000を超える」という見方については、全体では33.3%なのに対し、米国企業は43.5%と高い。また「ダウ平均株価が22,000にまで下がる」という悲観的な見方については、全体では40.7%と高く、米国企業は21.7%と低いのが特徴だ。

こうした米国企業と海外企業で米国経済に対する見方に乖離があるという傾向により、最近のファンダメンタルズと乖離するような上昇相場が暫く続く可能性がある。

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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