タイの新空港建設計画が日本の失敗を想起させる

バンコクポストなどの報道によると、空港局がバンコク都の西隣ナコーンパトム県に新空港を建設する計画を建てているという。

距離的にはバンコク中心部から50~60km程度で、日本で言うなら成田空港と東京都心、伊丹空港と神戸空港くらいの距離感である。

6.4億ドルのプロジェクトが運輸省へ提案され、うまくいけば8月に内閣聴聞会で議論される見込みである。560ヘクタールの用地が想定され、バンコクにある2つの空港(スワンナプーム国際空港とドンムアン空港)の混雑を吸収するのが目的という。

元々はドンムアン空港がバンコクの中心となる空港だったが、中心部より少し離れていることと拡張性から、より利便性の高いスワンナプーム国際空港にシフトしている。

スワンナプーム国際空港は現在も拡張中であり、現時点で年間6000万人以上の旅客数(ドンムアン空港は年間4000万人以上)を抱えている。とは言え、交通渋滞など利用者の増加を吸収できる交通網も不足しており、郊外から流入させる目的もあるのだろうか、新空港は最大で2,500万人の旅客数をまかなう予定という。。

バンコクの空港が更に旅客数が増えることや、将来的な都市圏の拡大を意図しているとは思うが、これだけの至近距離に空港が3つとなると、関西における(関空・伊丹・神戸)の中途半端な空港戦略を想起せずにいられない。関東でも当初は成田が重要な国際空港としてスタートしたが、羽田での国際便も増えるなど、計画の破綻による路線変更が目立つ。

新空港計画が承認されれば2023年に建設が開始し、建設期間は2~3年間、2019年から見て7年後くらいが開業予定となるようだ。

参考文献:Channel NewsAsia, “New airport west of Bangkok costing 20 billion baht proposed: Report”, 24 Jul 2019

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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