アンタラ通信によると、17日にモハマッド・ユスフ・カラ副大統領が、インドネシアの新しいハラール認証プロセスの概要を説明した。
従来のハラール認証は、インドネシア最高位のイスラム聖職者組織ウラマ評議会(Indonesian Council of Ulema: MUI)が行ってきた。宗教的な解釈をウラマ評議会が行うことに異論を放つものはいないが、飲食物などでは嘗ての味の素事件を見ても分かる通り、判別には科学的な知識が必要となる。
そこで新しい認証プロセスは、ウラマ評議会だけでなく、宗教省管轄下の政府機関BPJPH(ハラル製品保証管理局)も関与する。更にBPJPHと連携し、具体的な飲食物の検査などはBPOM(インドネシア国家食品医薬品監督庁)が担う。
BPOMには既に成分の分析などを行える専門者集団が揃っているので、新たな機関を設立しなくても、円滑に検査が行える。これにより、企業にとっても製品検査や認証プロセスを別々に行わなくて良く、申請が一本化するのでコスト削減にもつながるという。
認証プロセスは以下の5段階に分かれる。
- 登録申請
- 申請書チェック
- 製品の検査
- ハラール認証の決定
- ハラール証明書の発行
このうち製品の検査をBPOMが行い、最終的なハラール認証の決定やハラール証明書の発行はウラマ評議会が行う。
制度自体は10月17日から開始しているが、対象となる製品分野は順次拡大する方針である。
さしあたりは飲食物が優先で、2024年10月17日にかけて拡大していく。非飲食物については2021年10月17日から7年・10年・15年かけて拡大していく。
参考文献:Antara News, “New halal certification involves experts: VP Kalla”, 17 Oct 2019https://en.antaranews.com/news/134774/new-halal-certification-involves-experts-vp-kalla