CAPA(アジア太平洋航空センター)は、新型コロナウイルスの影響による世界的な航空需要の低迷により、このままでは2020年5月までに世界中の殆どの航空会社が破綻すると予想している。
CAPA, “COVID-19. By the end of May, most world airlines will be bankrupt”, 16 Mar 2020
各国の非常事態宣言や渡航規制により嘗て無いほど需要が低迷しており、運航している便も相次ぐキャンセルにより、各航空会社の現金が急速に減少している。既に3月初旬には英国の大手航空会社Flybeが破綻した。
これに関してCAPAは、トランプ大統領が事前にEU各国に相談せずに渡航規制を敷いたことなど各国政府の連携の欠如が大きな問題と指摘する。こ多くの航空会社は労働組合が活発であり、航空会社の外資規制が厳しく、国を横断する形で航空会社を合併する事が殆ど不可能である構造が背景にある。
政府の支援を受ける中国の航空会社、ロビー活動が強い米国の航空会社、EUや湾岸地域の航空会社は政府の補助を受けられる可能性が高いが、多くの民間航空会社の見通しは明るくないと予想されている。
CAPAは、政府間での調整が必要であり、そうしなければ破綻が相次ぐようになると警告している。