ダナンの成長については当サイトで何度も取り上げているが、IT産業についてはまだまだだということが以下の2つの記事からよく分かる。
ダナン:ITスタートアップの揺りかご(Vietnam+)
- ダナンが多くのITスタートアップや大企業を惹きつけている
- スタートアップの維持には資本や高度人材など多くの課題がある
- ダナンはハイテク産業を主要な柱の一つとしている
ベトナムは2019年に最大9万人のIT労働者が必要(Vietnam+)
- 政府広報は2019年に7~9万人のIT労働者が必要と報じる
- 上半期で人材需要は62,829人で、2015年の5倍で、前年比56%増と2015年以来最高の成長率
- 政府による新興事業の開始と企業のデジタルシフトが旺盛な需要の背景
- 需要全体の59%がハノイ、39%がホーチミン
- 国内253大学のうち153大学がITコースを提供し、年間5万人のIT人材を排出するが、卒業後すぐに仕事に就けるのは30%に留まる
補足
ベトナムのIT人材が不足しており、新卒で要求を満たす人材は3割程度であることは以前も見た。
関連記事:IT人材の評価と実際の質の関係
しかし、「需要全体の59%がハノイ、39%がホーチミン」と指摘されているように、現時点ではIT人材需要の98%が二大都市で発生しているということである。
第三の都市であるダナンの投資は非常に活況だが、IT産業はまだまだこれからというのはこれが所以である。現状では不動産や港湾インフラなどの投資が中心となっているからだ。
但し、最初の記事の通り、市の積極的な方針もあり、多くのスタートアップや大企業の拠点として投資を惹き付けている。
参考文献
Vietnam+, “Da Nang – the cradle of IT startups”, 24 Aug 2019
Vietnam+, “Vietnam needs up to 90,000 IT workers in 2019”, 17 Aug 2019