植物性由来牛肉の次は植物性由来鶏肉なのか

牛肉を模した植物性由来肉はBeyond Meatなどで質的にも量的にも一定の成果を収めたが、次にターゲットとなっているのが植物性由来「鶏肉」である。

米国でも今最も食べられている肉は鶏肉であり、世界的にも鶏肉が最も多く食べられている肉である。農業産業振興機構によると、2017年における畜産業における生産量は、

  • 牛肉:枝肉換算ベースで6,951トン
  • 豚肉:枝肉換算ベースで1億1,702トン
  • 鶏肉:骨付き換算ベースで1億1,842トン

と鶏肉が最も多い。生産コストが安く最も安価であることもあるが、宗教的にも問題が無いケースが多く、鶏肉は世界で最も多く食べられている肉となっている。

Reducetarian FoundationのCEOであるブライアン・ケイトマン氏は、次は植物性由来鶏肉が技術革新の鍵であると主張している。

Perdue Foodsはカリフラワーやひよこ豆を混ぜた代用鶏肉製品を展開し、Tyson Foodsはエンドウ豆由来のチキンナゲットを今夏に発売するなど、続々と植物性由来鶏肉への投資が進んでいる。

但し、現時点ではあくまでも鶏肉に野菜を混ぜたり、ナゲットのような形でしか鶏肉の味を出せず、今後も技術開発が必要になると指摘されている。しかし、市場の潜在性としては大きく、「屠殺されている羽数・頭数」ベースで見れば畜産業における90%を鶏がしめており、いわゆる動物愛護論者にとっても訴求力が高いのが鶏肉だという。

筆者としては、潜在性が高いのは理解できるが、採算性のハードルが高いのが鶏肉だと考えている。というのも、鶏肉は元々安く、かなりの大量生産体制を整えるところまでいかないとニッチ市場レベルから抜け出せないのではないかと考えているからだ。

他にも、記事でも述べられている通り、多くの米国人は鶏肉をヘルシーなものと考えており、牛肉から植物性由来牛肉に変更するよりかは動機付けが弱いとも思える。そして何よりも技術的にまだまだなのである。

参考文献:Entrepreneur, “Why the Next Technological Revolution in Alternative Meat Is Chicken”, 2 Jul 2019

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金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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