Wells FargoとGallupは、5月6日~12日に18歳以上の米国投資家1,240人に対して、2019年末の平均株価は現在より上昇するかについてウェブ調査を行った。
調査結果を日本語訳したものが下表である。全体としては「上昇」を予測する人が49%であり、「下落」という予測との差は26ポイントあり、強気な姿勢が伺える。
投資額が多い投資家ほどやや強気な姿勢が見られ、特に顕著な差が見られるのが性別と支持政党である。女性より男性の方が強気の姿勢があり、支持政党に関しては共和党支持者は圧倒的に強気な姿勢である。対して民主党支持者は弱気な姿勢が強い。
支持政党に関しては両方の政治的スタンスによる「願望」が含まれているようにも思える。トランプ大統領が株価を重視する以上、再選するか否かは株式市場の動向は非常に重要である。男女差については支持政党と相関しているように思える。
一方で「今のマーケットはピークを迎えているか」という調査については、61%の人がピークを迎えていると回答している。上記の調査結果でも「同じ」という回答割合も少なくないので、とりわけ不自然な結果ではない。
こういう意味で、強気姿勢が優勢な米国投資家ではあるが、内心では「ピークが近い」という認識はあり、何とも形容しがたい状況であることは伝わる。
参考文献:Gallup, “Investors Split on Whether Market Will Go Higher This Year”, 2 Jul 2019