サンフランシスコの電子タバコ販売禁止条例の最重要論点

先日から日本でも、サンフランシスコが電子タバコを販売禁止にするという条例について報道がされている。

参考:エンガジェット「サンフランシスコ市、JUULなど電子タバコ販売を禁止へ。早ければ来週にも正式条例化」2019年6月20日

上記記事では、サンフランシスコ管理委員会で条例案の予備投票において全会一致で賛成され、控えている本投票で承認されれば、市長の署名を経て7ヶ月後に施行されることが報道されている。電子タバコで有名なスタートアップであるJuul Labsとの対立が予想されることも指摘されており、同社による条例反対のロビー活動についても紹介されている。

若年層の電子タバコ利用が米国では社会問題となっていることは当サイトでも何度も指摘しているが、本条例はそれを解決するための取り組みとして非常に大きなものである。米国の若者の間では、Juulingが「電子タバコを吸うこと」の意味として使われるようになっており、Juul Labsにとって大打撃になることが予想されている。

しかし、上記事でさらっと書かれているが最も重要な部分は以下の部分である。

サンフランシスコ管理委員会が、食品医薬品局(FDA)が健康への影響調査をしていない電子タバコの販売を一時停止する条例案を、全会一致で承認しました。

エンガジェット

このうち「食品医薬品局(FDA)が健康への影響調査をしていない電子タバコ」とは何か。これは、法律では電子タバコが販売する前にFDAの事前承認を受けなければならないという事になっているが、FDAの対応が後手後手にまわっており、実態としてサンフランシスコでは、事前承認を受けて販売されている電子タバコが無い。

この条例はあくまでも「事実上の販売禁止」になるだけであるが、FDAに法律を遵守するように促すための条例として捉えることができる。

サンフランシスコ自体が市場が大きいので、条例自体の影響も大きいが、今後FDAが事前承認を行うようになっていくとすれば米国全土に影響する可能性があり、FDAの動きと合わせてみていく必要があろう。

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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