良くも悪くもRCEPは今年中に決着するとの見方

ASEAN事務総長であるリン・ジョック・ホイ氏は、10のASEAN加盟国と6のパートナー国で構成されるRCEP(東アジア地域包括的経済連携)が年末までに最終決定されるという見方を示した。

政治的な問題は概ね解決しており、交渉の状況は良好であるものの、過去7年間で27回もの交渉が行われているが、「今年決着できないならば、来年に持ち越すのは難しいだろう」と、良くも悪くも交渉が今年で集結するという見方を示している。

以前当サイトでも取り上げたデータの越境移転問題などは概ね解決の目処が立っているが、日本・インド・韓国との農業部門の自由化問題など大きな障害が依然として残る。

関連記事:RCEP交渉が難航する理由:データの越境移転

参考文献:Vietnam+, “RCEP expected to be finalised by year-end: ASEAN chief”, 2 Aug 2019

2019年11月5日追記:インドの土壇場での離脱により年内妥結は断念となった。

参考:日本経済新聞「RCEP年内妥結断念 インドが抵抗、離脱も示唆」2019年11月4日

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