現在、米国連邦法では成人年齢は21歳であるが、喫煙は18歳から可能である。但し、州によっては21歳を喫煙可能な最低年齢とする州法を定めている。現在18の州で喫煙年齢が21歳に引き上げられている。
喫煙年齢を引き上げることに同意する米国人は多く、先日のギャラップ社の世論調査では73%が賛成している。
属性別では、
- 男性(69%)、女性(76%)
- 18-29歳(66%)、30-49歳(73%)、50-64歳(70%)、65歳以上(81%)
- 喫煙者(64%)、元喫煙者(74%)、非喫煙者(74%)
となっている。喫煙者は平均を下回るが、それでも喫煙年齢を引き上げることに64%が賛成していることには驚きである。性別や年齢の傾向については直感に反しない。
電子タバコの規制厳格化についても、平均は64%と低めだが、年齢・性別別でも同様の傾向が見られる。
以下は喫煙規制についての世論調査結果だ。緑色が「喫煙自体の禁止に賛成する人の割合の」であり、黄緑色が「全ての公共の場所における喫煙禁止に賛成する人の割合」を示している。
公共の場所での喫煙を禁止することに賛成する人の割合は増加傾向にあるものの、最近の流れからすれば62%と低めのように思える。さすがに喫煙自体の禁止に賛成する人は少ないが、それでも少しずつ増加しており22%の人が賛成している。
世界的に喫煙規制を厳格化する流れが続いているが、米国ではイメージ以上に公共の場所での喫煙禁止に賛成する人が(半数を超えているとは言え)少ないように見える。
一方で喫煙可能年齢の引き上げに賛成する人が多く、その裏では未成年者の電子タバコ利用が社会問題となっており一枚岩ではない。
参考文献:Gallup, “Most Americans Support Raising Minimum Age to Buy Tobacco”, 1 Aug 2019