新型コロナウイルスに伴うリモートワークで、Zoomを用いたビデオ会議をやりたがる人が増えた。ビデオ会議自体は良いのだが、選択肢は別にZoomだけではない。Zoomが異様に注目されているのは株式投資対象として有望だからであり、サービスとしては他にも選択肢がある。
そもそも少人数の通話であればSkypeの方がセキュリティにも洗練されているし、今やマイクロソフトの傘下であり他のサービスとの連携など便利な面もある。
Zoomのメリットと言えば、大人数でビデオ会議をした場合にSkypeよりも軽いという点だが、それにしても同じくマイクロソフトが提供するMicrosoft Teamsなど似たポジションのサービスも検討すべきだ。
URLを発行して手軽に会議というサービスなら、ZoomよりもWherebyはもっと簡単で軽い。Wherebyの場合は人数制限が厳しいが、少人数で手軽にビデオ会議ということであればWherebyは選択肢として有望である。
Zoomの特徴的な機能として挙げられるのはブレイクアウトセッション(参加者をいくつかのグループに分けて会議を行える機能)だが、これも別にZoom特有ではない。ブレイクアウトセッションは、例えばセミナーで多くの人数に対して講義を行い、途中でグループに分かれて課題について話し合うといった使い方に用いることができる。しかし、同名の機能はCisco WebExにもある。
Skypeは誰でも知っているし、ZoomのライバルとしてMicrosoft Teamsは比較的話題に上がる。しかし、日本語サポートが無いWherebyはあまり話題に上がらないし、あれほど大企業が手掛けるCisco WebExは日本では言及されるケースも少ない。
正直、筆者からすれば無料プランで見ても有料プランの機能で見ても、ZoomよりもTeamsやWebExの方が洗練されているように思えるし、手軽に会議したいだけならWherebyが優れている。Zoom Bombingを恐れながら敢えて選択する意味があるのか筆者には理解できない。
そして、ビデオ会議が目的化して生産性が低下しないようにするのも肝要である。流行りに乗じてZoomを導入する事に満足するのは様々な意味で良くない。