ビルド法(BUILD Act)がアフリカの開発投資を後押しする

ビルド法(BUILD Act)は2018年10月に米国で成立した法律で、海外民間投資公社(OPIC)と国際開発庁(USAID)が行ってきた海外支援を、新たに設立した米国国際開発金融公社(USDFC)に一本化し、その貸付権限を増やすことなどを定めたものだ。

まさにBUILD(Better Utilization of Investments Leading to Development)という名の通りの法律であり、この背景には中国の一帯一路構想に対する反発がある。中国がアフリカ諸国において影響力の高い投資家であることには違いないが、一帯一路の裏にある無理な要求だけでなく、劣悪な労働環境や汚職など様々な問題が発生している。

それに対する対抗としてできたのがビルド法であり、超党派的に成立したことも長期的な米国・アフリカ間の経済的関係においてプラスに働くものと見られている。(一時の政権で変わるものではないということだ。)

ビルド法自体は米国の開発援助と外交政策を一致させるのが目的であるが、アフリカにとっては米国と中国が競争することにより、開発援助の質も高まるという意味で期待されている。

インフラ開発にせよ、人材教育にせよ、より多くの国から企業が進出してきた方が劣悪なものが淘汰されやすくなるからだ。そして、企業の進出を後押しする上でUSDFCが支援するわけだ。

成立してから半年経ったタイミングでまたビルド法が取り上げられているのは、アフリカ大陸自由貿易協定(AfCFTA)に実現可能性がでてきたからである。55カ国2兆4000億ドルの市場を、非市場経済から市場経済へと転換させるのを、ビルド法が後押しするのではないかと見られている。

参考文献

all Africa, “Africa: How the BUILD Act Can Invigorate U.S. Economic Ties”, 19 Apr 2019

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

HAL の記事一覧