ますます緊急事態宣言延長可能性が高まった

米ニューヨーク州で行われた新型コロナウイルスのサンプリングによる抗体検査により、抗体を持つ人の割合が14%という結果が出た。これは以前にドイツで行われた抗体検査結果14~15%という結果に近い。これは日本にとっては絶望的な数値である。

というのも、対応が遅れ、感染爆発して医療崩壊を起こしたニューヨークですら未だ14%の人間しか抗体ができていないのである。ロックダウンを解除すればまた感染者数の増加スピードは上がるはずだが、集団免疫ができるにはもっと多くの人が感染する必要がある。

対して日本はPCR検査数が少ないとは言え、死者の少なさなどから考えて、ニューヨークなどと比べて感染者の割合は14%より低い可能性がある。基本再生産数が低ければ抗体保有率がそこまで高くなくても集団免疫が成立すると考えられるが、それでも緊急事態宣言を解除すれば更に感染者数が増加するのは間違いない。

そうなった時、日本は「上手く抑えられているからこそ問題が長期化する」と考えられる。感染者数の増加がなだらかに抑えられているのは新型コロナウイルスによる死者を増やさない上で良いが、緩やかに増えれば増えるほどそのピークは遠い将来に来ることになる。

別に一気に感染爆発させろと言っているわけではないが、問題が長期化する可能性がまた一段と高くなったと言え、緊急事態宣言はゴールデンウィーク後も延長されるのではないか、というのが現時点の考えである。

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