以前から当サイトではベトナム・ダナンへの投資の活況さを取り上げているが、日本からの投資も着実に伸びており、統計としても数値に現れているようである。
日本投資家のお気に入りの行き先としてダナンが急浮上(Vietnam+)
- ベトナム計画投資省によると、ダナンはこれまでに日本から194のプロジェクトに計9.5億ドル以上投資を受けている
- これは同地域に投資する40の国と地域の中で最大
- 日本企業によりダナンと周辺地域で約3万人の雇用を創出している
- 日本投資家は海外事業を行う際に「先行者」からの情報を重視するので、地方当局は土地政策や投資手続き、通関などの透明性の向上が必要
- 空港、港、電力、工業団地などのインフラの改善も推奨
補足
計画投資省が先日発表した2019年上半期の外国直接投資についての統計によれば、6ヶ月間でベトナムには計350億ドルの外国直接投資があり、そのうち57.4億ドル(16.4%)が日本である。これは韓国の64.8億ドル(18.5%)に次いで二位である。
以前まではベトナムには韓国と中国からの投資が目立っていたが、米中貿易戦争の煽りを受けて中国の露出が下がり、日本が伸びてくる形となった。
依然として韓国からの投資金額が1位だが、ダナンに関しては日本からの投資が大幅に上昇しており最大となっている。
今のところインフラ関連などB to Bビジネスでの投資が多く、ダナンで町中にいる限りにおいてはあまり日本企業の影を意識することは少ない。
これを日本企業の躍進と捉えるべきなのか、単に日本企業のスピードが遅いと捉えるべきなのかは分からない。
ただし、記事に書かれているように「先行者(既にダナンに進出した日本企業)からの情報」を重視するという日本企業の特徴を見れば、投資額が1位というのも手放しに喜べないかもしれない。
参考文献
Vietnam+, “Da Nang emerges as favourite destination for Japanese investors”, 9 Aug 2019