インドでは90%がインフォーマルセクター労働者

インド政府は、5億人いる労働力のうち推定90%(4億5,000万人)いるとされるインフォーマルセクター労働者の全国データベースを作成するための調査を進める方針である。

インフォーマルセクターとは最低賃金や社会保障制度の範囲外の労働者であり、調査対象となるのは人力車夫や露天商、行商人などである。世界銀行の推計では南アジアではインフォーマルセクターに該当する企業は41.1%だが、労働者ベースとなると90%にも達すると考えられ驚異的な数字である。

関連記事:発展途上国のインフォーマルセクターと失業率

普遍的な社会保障制度の確立を目標としているインド政府は、その第一歩として同セクター労働者の職業や収入、労働日数などをデータベース化し、インドの労働統計が持つギャップを是正する効果が期待されている。

調査には少なくとも1年かかり、調査を行うとともに国民識別番号アドハー(Aadhaar)とデータを紐付けることにより社会保障制度の拡充や給付に繋げる。アドハーへの登録は国民の義務ではないが、携帯電話の普及、銀行口座の開設などアドハーが必要なケースが非常に多く、殆どの国民が登録している。政府はアドハーを利用し、そこから社会保障制度から漏れたインフォーマルセクター労働者の調査を行って労働力データベースと紐付けて施策を取る方針である。

参考文献:The Economic Times, “National database of workers in informal sector in the works”, 19 Jan 2020

       

この記事の著者 HAL について

金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

HAL の記事一覧 SlofiAのtwitterアカウント@slofia_finance