中国の理財商品の拡大がサブプライムローン問題の再来と懸念される理由

中国でシャドーバンキングの一種である、理財商品の残高が3兆ドルを超え拡大しており、今後の金融不安につながるのではないかという懸念が囁かれている。

筆者としてはこの理財商品というものにサブプライムローン問題との共通点を感じている。

理財商品とは簡単に説明すると以下の特徴がある。

  • 資金の貸し手(銀行)がリスクを自身から投資家に移し替える目的で開発された金融商品である。
  • ハイリターンを売りとしており利率が高い。
  • 投資先はあらゆるものに広がっており、理財商品同士も対象となっている。

これらの特徴は、サブプライムローンの証券化に関する特徴と非常に類似しているのである。

特にサブプライムローン問題の被害をより拡大させた要因のひとつである、サブプライムローン証券を組み入れた新たな商品を量産して販売していたことは、先程挙げた「理財商品同士も対象となっている点」と同じである。

そのため、実損以上に投資家はリスクを負う可能性は否定できない。

近年、中国が世界中の消費の一端を担っていることから、理財商品の破綻が世界経済へ与えるダメージは非常に大きいものになると推測される。

中国経済のこれらの動向はいずれにしても注視すべき事項となるであろう。

参考文献

Chinese Savers Keep Pouring Cash Into These Risky Investments~2019.4.15 Bloomberg~

中国「シャドーバンキング」とは何か関辰一・日本総合研究所副主任研究員に聞く(3)~日経BizGate~

この記事の著者 YOUKI について

SlofiAでは金融・財務分析関係を専門に執筆。元銀行出身で融資関連業務の経験が中心。現在は上場企業の経理を担当。

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