ギリシャでデモ規制法が可決

木曜日、ギリシャで路上デモを規制する法案が可決された。法案は、当局が公共の安全が脅かされるとみなした場合に、連絡係の任命やデモの制限もしくは金を義務付け、主催者がデモによる損害の責任を負うなどの内容が含まれる。

2009年のギリシャ危機以降、ギリシャではデモが頻発しており、その幾つかは暴力的になっているという事が問題視されていた。政府は交通や商業活動が妨害されるのを阻止するのが主な目的だとしている。

この法案の成立に先立ってアテネでは1万人以上の大規模な抗議デモが発生した。一部のグループは議会の外で火炎瓶を投げるなど暴力化し、警察が催涙ガスで対応するという事態になった。

1971年の軍事政権による集会制限令を置き換える形になるが、新型コロナウイルスに伴うデモを抑制するものだとして、野党側からも強く反対が起こっていた。

キリアコス・ミツォタキス首相は、抗議する自由は医療や仕事、家を得られる自由と同じくらい価値があり、平和的な集会を開催する権利は保護されなければならないとしつつも、都市全体の活動を妨げない方法でなければならない、と議会で語っていた。

参考文献[1]:Al Jazeera, “Violence at demonstrations against new protest law in Greece”, 9 Jul 2020

参考文献[2]:Reuters, “Greece passes law regulating demonstrations, thousands march in Athens”, 10 Jul 2020

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