英国広告基準局がカジノアプリの広告に「オンラインカジノを退会する方法」の文言を使うことを禁止

オンラインカジノサイトCasumoは、”how to unsubscribe from all gambling”(全てのオンラインギャンブルから退会する方法)というキーワードで設定したGoogle広告を掲載していたことについて、英国広告基準局(ASA) に厳重注意を受けた。

2019年5月にCasumoは 、

  • “Welcome Bonus to New Players Casumo 100% and 20 Free Spins”
  • “Create an Account & Play now”

といった文言での広告を掲載し、多くの苦情が出たことで、Casumoはこうした広告を無効化した。苦情の原因は、ASAの広告基準でには、ギャンブルのマーケティングコミュニケーションにおいては「ギャンブル依存に対して脆弱な人に対しては特に配慮する必要性」があるからだ。

Googleで検索してみれば分かるがオンラインカジノは、「ウェルカムボーナス」や「フリースピン」といったキーワードで最適化されており、新規登録者へのインセンティブで顧客を集めようとする傾向が強い。

その後Casumoは広告のブロックリストを拡張していたが、最近になってサイドASAに警告を受けた文言が冒頭の「オンラインギャンブルから退会する方法」である。

これはオンラインカジノ業界ではよく使われているGamStopという自己排除ツール(self-exclusion tool)についての広告につけられている文言である。ギャンブルサイトの閲覧などを一定期間禁止するような自己管理ツールであるが、GamStopについては英国ギャンブル委員会に承認されていない。

これに関してASAは、「全てのオンラインカジノから退会する方法」を検索するユーザーの中には、オンラインカジノへのアクセスを辞めたいと考えている「脆弱な消費者」にギャンブル広告が配信される可能性が高いのが理由だという。

要するに「ギャンブルを辞めたいのに辞められない」ギャンブル依存症者に「辞める方法」についての広告を掲載し、中ではギャンブルサイトを勧誘するといった「悪用」を懸念している。

CasumoはASAの警告を受けて、この種の広告についても掲載を取りやめ、今後も広告システムを見直し続ける方針を示している。

Casumoは、マネーロンダリングの防止と問題を抱えたギャンブラーを保護するようなシステムの問題により、昨年英国ギャンブル委員会より1,400万ポンドの罰金が科されていた。

参考文献[1]:iGAMING BUSINESS, “Casumo rapped by ASA over Google ad”, 9 Oct 2019

参考文献[2]:The Guardian, “Online casino advert banned for targeting problem gamblers”, 9 Oct 2019

参考文献[3]:The Telegraph, “Casino app ad banned for targeting people googling ‘how to unsubscribe from all gambling'”, 9 Oct 2019

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金融・マーケティング分野の機械学習システム開発や導入支援が専門。SlofiAでは主に海外情勢に関する記事、金融工学や機械学習に関する記事を担当。

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